戦時大統領の演説は「魂の叫び」 ゼレンスキー氏演説を前に識者解説

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 ロシアから侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が23日、日本の国会でリモート演説する。大統領は各国議会を「演説行脚」し、その国ごとに琴線に触れるエピソードを披露。国民の感情に訴え、支援の強化を求めている。

 たとえば英国議会では、「我々は海で、空で戦い、どれだけ犠牲を出しても領土を守る」と第2次世界大戦でナチスドイツと戦ったチャーチル元首相の演説を引用。米国議会では、ロシアから攻撃を受けている現状を、1941年の日本軍による真珠湾攻撃などになぞらえ、議場から大きな拍手が送られた。

 日本ではどのような演説が予想されるか。欧州政治に詳しい鶴岡路人・慶応大准教授(国際安全保障)に聞いた。

 ――米国や英国議会での演説ではエピソードが使い分けられ、非常に巧みな印象を受けました。

 これまで色々な国の演説を見ていると、米国、英国は別格だったと思います。両国について非常に詳しい人間が関与して作ったのだろうと感じました。

 議会で演説することの目的は、議員に聞かせるためではない。国民の代表である議員を通じて、その国の国民に訴えかけるのが目的です。シェークスピアやキング牧師を引用するのも、それぞれの国民のウクライナに対する「共感スイッチ」を押すためです。

 ただ、相手の国をおもんばかって、心地の良いことばかりを言っているわけではありません。

 ――他の国の議会ではどうだったのでしょうか。

 たとえばイスラエルやドイツといった国では、かなり厳しいことを言っていました。

 イスラエルでは、「なぜ、ロシアに強力な制裁を科したり、ロシア企業に圧力をかけたりしていないのか」と問いかけましたし、ドイツでは、同国の支援に感謝しつつ、ロシアとの経済関係を深めることでこれまで戦費を稼がせ、結果としてウクライナとの間に壁を築いてきたと批判しました。

 ――日本の国会では、どのような演説内容になるでしょうか。

 分かりませんが、米英と違い…

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