ウィシュマさんの映像見た野党議員、「入管の報告書は虚偽」と批判

編集委員・北野隆一
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 スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が収容中に死亡した問題で、出入国在留管理庁は23日、生前の様子が映った入管施設の監視カメラ映像を衆院法務委員会の議員らに追加で開示した。昨年12月にも開示していた。

 開示後、野党筆頭理事の階猛氏(立憲民主党)は記者団に「(入管庁の)報告書でウィシュマさんが発言したかのように書かれた内容は、実際の映像を見るとほとんど言っていない。報告書は虚偽と断定せざるを得ない」と報告書の内容を批判。「報告書を前提に関係者の処分や再発防止策を言うことはできない。第三者委員会をつくって改めてビデオを見て、報告書を出し直すべきだ。これなしに法務委の満足な審議はできない」と述べた。

 入管庁が昨年8月に公表した報告書には、ウィシュマさんが昨年3月3日、看護師に対し「頭の中が電気工事をしているみたいに騒がしい。耳の奥で波の音がして聞こえづらい」「もう死んでもよい」などと述べたと記された。しかし階氏によると、開示された3月3日の映像で本人の発言と確認できたのは「もう死んでもいい」という箇所だけ。それ以外は看護師が質問した内容が、報告書では本人の発言として書かれていたという。指摘に対し、法務省・入管庁は別の日の映像を出し「過去には同様の発言をしていた」などと説明したという。(編集委員・北野隆一