警察官によるヤジ排除は適法か 問われる表現の自由 25日判決

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平岡春人
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 3年前の参院選で、札幌市で演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした男女2人が、警備をしていた北海道警の警察官に違法に排除され、憲法で保障された表現の自由を侵害されたとして、北海道に慰謝料などを求めた訴訟の判決が25日、札幌地裁で言い渡される。争点は、表現の自由との兼ね合いで警察の警備がどこまで認められるか。判決がヤジと表現の自由との関連に言及するかも注目される。

 原告は、団体職員の男性(34)と、当時大学生だった労働団体職員の女性(26)=いずれも札幌市在住。

 訴状によると、2019年7月15日、原告男性はJR札幌駅前自民党候補の応援演説をしていた安倍氏に「安倍やめろ」とヤジを飛ばし、複数の警察官に後方に排除された。その後、近くにいた原告女性は「増税反対」と叫んだあと、20メートル以上後ろに移動させられた。さらに男性は札幌三越前の演説会場でも安倍氏にヤジを飛ばし、約50メートル移動させられたという。

 原告側は「政治批判の声を政府の最高責任者にぶつけるまれな機会を違法に奪われた」と主張。男性は当時、警察官に「選挙の自由を妨害してはいけない」などと説明されたといい、判例などから演説に支障をきたさない程度のヤジは公職選挙法上の自由妨害罪に当たらないと指摘した。

 これに対し道警側は、警察官職務執行法に基づき、トラブルや犯罪の予防のため原告を移動させたと主張した。同法4条は、危険な事態があって急を要する場合、警察官は関係者を避難させられると規定。5条では、犯罪が行われようとしている場合、予防のため制止することを認めている。

 最大の争点は、原告らがヤジを飛ばした際、警察官による排除が必要なほど危険が迫っていたかどうかだ。

 証人尋問で道警警察官3人は…

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