古材廃棄は「宝をすてるようなもの」 古民家鑑定を続ける大工の思い

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箱谷真司
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 約40軒の古民家を再び生かす方法を考えてきた、古民家鑑定士の井上静夫さん(67)。解体されて古材が廃棄されれば、「宝をすてるようなもの」という。床の傷みなど約600項目を見定めるほかにも、大切にしていることがある。

いのうえ・しずお 1955年生まれ。福岡県八女市の工務店「井上建築」代表。無垢(むく)材やしっくいなどを用いた注文住宅を手がける。全国古民家再生協会福岡県連合会の副会長も務める。

 ホタルが生息する地域として知られる福岡県八女市上陽町に、築90年を超える2階建て古民家がある。買い取った若い夫婦が住めるように改修するため、2月下旬、家の傷み具合を調べる「鑑定」が行われた。

 トントントン。木づちで柱をたたく音が響く。シロアリに食われて中が空洞なら、軽い音がする。古民家の定義は築50年以上。床の傾斜や劣化状況、壁のカビ、土壌汚染の可能性……。それぞれの有無や、周辺の地形なども調べ、調査票に書き込む。見定める項目は約600に上る。

 柱の傾きを測る機器なども使…

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