大須商店街がSDGs宣言をした理由 タピオカと古着とコスプレと

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今泉奏
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 東海地方最大級の大須商店街(名古屋市中区)が国連が旗を振るSDGs(持続可能な開発目標)に取り組み始めた。1千店舗以上が集まる巨大な商店街は、なぜSDGsへかじを切ったのか。にぎわいの裏で、奮闘する大須商人たちの姿があった。

 商店街のメインストリートのひとつ万松寺通のアーケードには、巨大な垂れ幕がかかっている。「大須商店街SDGsはじめます」。カラフルな文字で宣言している。

 昨年9月、大須商店街はSDGs宣言をした。持続可能な商店街になるために、清掃イベントやフードロスへの取り組みなど、各店舗が一丸となってSDGsの達成をめざす。

 なぜ大須商店街がSDGsを始めたのか。

 古着店や人気の食べ歩きの店が多く、週末や長期休みには若者たちでごった返す。伝統の祭りやアニメのキャラになりきるコスプレサミットまで、イベントも盛りだくさん。新たなプロジェクトを始めなくても、元気な商店街だった。

タピオカ・ブームのゴミ問題を逆手に

 そんな商店街で3年前、問題が起きた。東京・原宿を発信地とするタピオカブームは、大須商店街にも波及していた。次々とタピオカドリンク店がオープンし、最大約50軒まで増えた。困ったのは、プラスチックのカップやストローの捨て方だ。

 商店街にある自動販売機には…

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