いきもの目線:好奇心旺盛なバンドウイルカ 光輝く水中を優雅に泳ぐ

竹谷俊之
【いきもの目線】バンドウイルカ@仙台うみの杜水族館=2022年3月14日撮影
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 今回のいきもの目線は、水族館で人気のバンドウイルカを紹介する。太陽の光が輝く水中を優雅に泳ぐイルカたち。神秘的な姿はまるで海のアート作品のようだ。仙台うみの杜水族館(仙台市宮城野区)の協力で、360度カメラを沈め、3頭のイルカたちの様子を撮影した。

 バンドウイルカは哺乳類の仲間で、熱帯や温帯域の沿岸に広く分布する。体色は灰色で、おなか周りは白っぽい。地域や個体差はあるが、体長約3メートル、体重約260キロ。水中生活に適した紡錘(ぼうすい)形の身体をしており、時速30~40キロの速さで泳ぐことができる。

 イルカといえば、全国の水族館で行われるパフォーマンスが人気だ。同館では4頭のバンドウイルカが登場し、トレーナーの合図で躍動感あふれる様々なジャンプを披露。観客席から歓声があがった。

 「当館のバンドウイルカは好奇心が旺盛で、様々なものに興味を示します」と担当飼育員の木村美香さん。手作りのフロートやロープなどを口にくわえて遊ぶのが好きで、人の動きをよく観察しているという。

【動画】仙台うみの杜水族館の担当飼育員がバンドウイルカを解説=竹谷俊之撮影

 イルカのパフォーマンスの後に許可をもらい、最前列の通路付近でカメラを構えていると、一頭のイルカが「撮って、撮って」と言わんばかりにプールサイドに上がってポーズをしてきた。イルカ好きにはたまらない瞬間だった。

 ウェットスーツに着替えた木村さんに水中カメラを手渡し、約15分間、撮影に協力してもらった。映像を見ると、木村さんに向かってイルカが音を出しながら近づき、何か話しかけているようにも見えた。イルカは超音波によって物体に反射した音から対象物の特徴を測る能力(エコロケーション)があり、仲間同士でのコミュニケーションでも使っているという。

 イルカのトレーニングは、運動不足の解消を目的に、イルカ本来の動きを応用して速く泳いだり、ジャンプをしたりする動作を行う。この動作と音楽などの演出を合わせることで、パフォーマンスになるという。また、健康管理・治療を目的としたトレーニングもあり、体重や体温の測定、検査のための採尿や採便などを行っている。

 トレーニングにかかる時間は、動作の種類、イルカの性格、1日の練習時間、トレーナーの技量などで左右される。例えば、プールの縁沿いを半周高速で泳ぐには約1週間、イルカの背中にトレーナーを乗せながら泳げるようになるには、半年~1年はかかるという。(竹谷俊之)