行ったことないヤツが言った「猫投げられる」 ウーマン村本大輔さん

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聞き手・宮崎亮
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 お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワー村本大輔さん(41)は近々、アメリカへ活動の場を移します。なぜ渡米するのでしょう。その理由を聞くと、これまで漫才のネタにしてきた原発や沖縄、朝鮮学校をめぐる「差別」の問題と深い関係があるようでした。インタビューを、前後編2回に分けてお届けします。

 《日本初の人権宣言と言われる「水平社宣言」から、ちょうど100年となりました。もともとは「部落差別」の根絶をめざす宣言でしたが、社会のあらゆる人権問題の克服に向けた原点とも言われています》

 ある地域で、僕のライブによく来てくれる女の人がいます。あるお店でその人と一緒にいたんですが、その人は自分は被差別部落の出身だということを話していました。

 結婚している人なんですが、「結婚するときにも『この人は部落の人やから』とか言われた」と言うんです。

 お店の人も「その街を車で走るだけで、猫を投げられたりするらしいですよ」って言ってました。

 僕がそこで「俺、そこに行きたい」と言うと、お店の人は「いや、それはやばいっすよ」って。

 でも僕が「実際に車で走ったんですか?」と聞くと「いや、俺は怖くて走ってない」って。すぐ目の前の街なのに。

 そのとき僕は、そういうやつに限って「怖い」とか言うんやなと思いました。

自分が見たものしゃべりたい

 《猫の話のように、被差別部落についての根も葉もないデマをネット上の書き込みで見かけることがあります。ところで、なぜ村本さんは「そこに行きたい」と言ったのですか》

 行ってみないとわからないから。お店の人が、行ったこともないその地域について色々言っていること自体が、興味深いと思いました。

 「猫投げられる」というのは人から聞いただけの「伝言ゲーム」でしょ。でも僕は、マイクの前では最低限、自分が見たものをしゃべりたい。

 実際に行って猫を投げられなかったら、「『猫を投げられる』と言う人がいる街で、俺は猫を投げられなかったよ」って言える。「俺は」をより強く持ちたいんですよ。

 朝鮮学校の話をするときもそう。朝鮮学校に行ったら「俺は」こうだったよ、と。

 《現地で見聞きしたことを漫…

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