「命の大切さわかって」 遺族の願い込め石碑完成 やまゆり園事件

大宮慎次朗
[PR]

 2016年に入所者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)で、遺族有志の願いを記した石碑が設置され、26日公開された。事件から5年となる昨年7月に慰霊碑が整備されており、石碑をもって事件を後世に伝える「鎮魂のモニュメント」が完成した。

 命を奪われた19人を忘れないでください。助け合う社会のすばらしさ、大切さを、もう一度考えてみてください――。「鎮魂の碑」に刻まれた言葉。遺族の有志たちが20年10月から昨年末まで10回ほど集まり、文章を推敲(すいこう)してきた。

 月命日でもあるこの日、献花に訪れる人の中に、事件で娘の美帆さん(当時19)を失った母親の姿もあった。「6年前のこの時期に、入所することになった美帆とここに来た。生きている美帆と来られない寂しさを感じる」。碑文のタイトルには「心」の文字がある。元職員の植松聖死刑囚(32)の差別的な考え方を否定し、全ての人に「心」があることを伝えたかったという。「ここに来た人に、命の大切さをわかってほしい」(大宮慎次朗)

  • commentatorHeader
    太田泉生
    (朝日新聞コンテンツ編成本部次長=人権)
    2022年3月29日11時12分 投稿
    【視点】

    津久井やまゆり園事件の裁判が横浜地裁で開かれたのは2年前の1~3月。 初公判を目前に、この記事に出てくる美帆さんの母親が手記を出し、 「美帆」という名前を公表しました。 裁判で「甲A」と記号で呼ぶのではなく 「美帆さん」と呼ぶよう裁