フードドライブ活動、プロサッカー、バスケ界も サポーターら協力

上山浩也
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 自宅にある缶詰やレトルトなどの食料品を集め、地域の福祉施設などに寄付する「フードドライブ」(FD)の活動が、愛知県内のプロスポーツ界にも少しずつ広がっている。3月はサッカーとバスケットボールの試合会場に、賛同する観戦者が食品を持ち寄った。

 「食品の受付はこちらです。ご協力お願いします」。豊田スタジアムで6日にあったサッカー・J1の名古屋グランパスサガン鳥栖戦の前、会場の外では、こんな呼びかけがあった。

 グランパスのFD実施は3回目だった。選手やスタッフらが持ち寄った品も含め、重さは昨年4月の初回が86キロ、2回目の12月が129キロ、今回は164キロ。レトルト食品を届けた50代の男性は「大きな支援はできないが、好きなチームの応援を兼ね、困っている人の役に少しでも立てるのはいいことだ」と話した。

 この活動は、グランパスだけでなく、寄付された食品を生活困窮者らに提供するNPO法人「セカンドハーベスト名古屋」でもボランティアをしている小幡一郎さん(57)の提案がきっかけだった。小幡さんはいずれも5年ほど前からボランティアをしていて、「両方にいるのでコラボできることはないかと思った。グランパス社員に打診し、形にしてくれた」と話す。

 試合会場で集められた食品は、愛知県母子寡婦福祉連合会を通じて希望者に届けられる。初回の寄贈式の際、クラブ側は「コロナ禍で大変な思いをしている人も多いなか、試合を開催できるのは地域の支えがあるから。その恩返しと、一人でも多くの人が笑顔になればという思いで始めた」とあいさつした。3回目の実施中に小幡さんは「食品を持って来てくれた方のなかには相手サポーターや『3回とも来ました』と言う方もいた。継続は力なり、ですね」と話した。

 バスケットボール・B1の名古屋ダイヤモンドドルフィンズも、ドルフィンズアリーナ(名古屋市中区)で19、20日にあった信州ブレイブウォリアーズ戦でFDを実施。計108・8キロの食品が寄せられた。これまでは選手らの取り組みをネットで配信していたが、来場者アンケートで「私たちも参加したい」という声があり、観戦者も寄付活動に加わった。

 「クラブだけでできることは限りがある。クラブをきっかけに、たくさんの方に参加していただける取り組みになれば」とグランパスの清水克洋専務。両クラブともに今後も定期的にFDに取り組む方針だ。(上山浩也)

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 サッカーJ1・名古屋グランパスがSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む企業・団体を対象にした愛知県SDGs登録制度に登録された。

 グランパスは、家庭で使わない食料を寄付してもらうフードドライブを昨年から試合会場で実施。クラブの下部組織の選手がごみ拾いをしながら走る「プロギング」、サポーターから不要になった衣類を回収してリサイクルするなどの取り組みもしている。小西工己社長は「選手たちもいろんなことを経験しながらやっている。県と協力する機会を得たことをうれしく思う」。

 6日時点で482企業・団体が登録されていて、県の「あいち SDGs Action」のウェブサイトで取り組みなどが紹介されている。