授賞式の「事件」と感動、最後は「家族の物語」に栄冠 アカデミー賞

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編集委員・石飛徳樹
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 両手をひらひらさせる手話の拍手に会場が包まれた――。第94回アカデミー賞は27日(日本時間28日)、ろうの家族を描く「コーダ あいのうた」を作品賞に選んだ。他の賞を含め、家族の絆を誠実に見つめる作品に評価が集まった。

 ウィル・スミスが毒舌家クリス・ロックを殴りつけた事件は授賞式のスキャンダル史に大きな1ページを加えた。スミスは、テニスのウィリアムズ姉妹の父親を演じた「ドリームプラン」で主演男優賞を獲得。愛する娘を世界的選手に育てるためには、周囲との摩擦もいとわない面倒な男の役だった。スミスはアカデミーに謝罪し「愛情は人をクレージーにさせる」と語った。

 「コーダ」はろうの家族の中でひとり耳の聞こえる少女の物語。仏映画「エール!」のリメイクだ。シアン・ヘダー監督の脚色賞、実際のろうの俳優トロイ・コッツァーが父親を演じて助演男優賞。計3冠を取った。

 母親役のマーリー・マトリンは35年前にろう者として初の主演女優賞を獲得したレジェンドだ。近年、人種や性別などダイバーシティー(多様性)の実現を強力に推し進めるアカデミーだが、今年は聴覚障害者に光を当てる結果となった。

 助演男優賞の贈呈は、昨年助…

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