Xジェンダー当事者がオーダースーツで起業 ブランド名に込めた思い
仲川明里
入学式や入社式など、春はスーツを着る機会が増える季節。しかし、男女で区別された画一的なデザインに、拒否感を覚えるLGBTs(性的少数者)の人たちも多い。同じように悩んだ当事者が、性別にとらわれないオーダースーツのブランドを立ち上げ、いま注目を集めている。
メンズパターンのオーダーメードスーツ
2月中旬、名古屋駅近くの貸しオフィスの一角。黒や濃いグレーのスーツを着こなしたスタッフ2人に、一人の女性が話しかけた。
「シングルかダブル、どっちのスーツにしようかな」
「スリーピースとして着るなら、中がよく見えるシングルの方が映えますよ」
女性でも着られるメンズパターン(型紙)のオーダーメイドスーツの採寸会。机には、様々な厚さの生地や、カラフルなボタンのサンプルが広がる。手がけたのは、アパレルブランド「keuzes(クーゼス)」(東京都千代田区)だ。
普段は胸にサラシ、体のラインが出にくい服
この日採寸にきたのは、愛知…

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男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[もっと見る]