育休の給付金が10年で3倍 どうする財源、厚生労働省が議論へ

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橋本拓樹 山本恭介
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 育児休業をとった人への国の給付金が急増している。総額は10年間で3倍近くになり、対象者への育休取得の意向の確認が義務づけられる今年4月以降はさらに伸びる見通しだ。雇用保険でまかなってきた資金が不足する心配もあり、厚生労働省は近く、財源について議論を始める。

 育休は、子が1歳になるまで夫婦のどちらも取れる。育休開始から半年間は、普段の賃金の67%(7カ月目以降は50%)の給付金が、雇用保険の「育児休業給付事業」から払われる。原資は会社と労働者が折半で払う保険料で、一部を税金で補っている。

 国は少子化対策として育休を拡充してきた。50%だった給付率を2014年に67%に引き上げ、17年には給付期間(保育園に入園できない場合)を1歳6カ月までから2歳までに延長した。

 厚労省によると、出生数は減る傾向にあるが、出産しても仕事を続ける女性は増えており、受給者は10年度に約21万人だったが20年度には約42万人に倍増した。同様に、給付額も約2300億円から約6400億円に増えた。

 男性は20年度の取得者が4…

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