ロシア軍のウクライナ侵攻をめぐる両国の対面での停戦協議が29日、トルコのイスタンブールで再開した。中立化を求めるロシアに譲歩姿勢を示すウクライナは、戦況の変化を背景に原則論を強調、ロシアの支配地域の拡大は拒否する構えだ。ロシアも全要求の受け入れを求める姿勢を崩さず、先行きは見通せない。
2月28日に始まった一連の停戦協議の焦点の一つが、ロシアが求めるウクライナの北大西洋条約機構(NATO)非加盟と軍事的中立化だ。ウクライナ側は中立化について話す用意があると表明し、加盟断念も示唆している。
ウクライナのゼレンスキー大統領は侵攻が始まった直後、自ら停戦交渉を呼びかけた。ウクライナでは、かつては中立化を求める声も少なくなかったが、世論は2014年のロシアによるクリミア半島併合後に大きく変化。NATOへの加盟方針が2019年に憲法に組み込まれており、中立化の受け入れはゼレンスキー氏にとっては、ほぼ全土が攻撃にさらされる中で大きな譲歩を迫られた形だった。
中立化は、双方がいま合意に近づいていると認める唯一の項目だ。ウクライナはその他の点で自らの立場にこだわる姿勢を見せ始めた。
ゼレンスキー氏、強気の背景は?
ゼレンスキー氏は今月27日…
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