鈴木福さんが成人になる前に始めたこと あこがれの大人はあの先輩

聞き手・伊藤和行
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 1歳から芸能界で活動してきた俳優の鈴木福さん(17)は、成人年齢を引き下げる改正民法が4月1日に施行されたことに伴い、今年6月の18歳の誕生日で成人となります。ここ何年かで自身の仕事観が変化し、半年前から、あることを始めたという鈴木さん。芸能界での「あこがれの大人」についても語ってくれました。

民法の改正で、4月1日から、成人になる年齢が20歳から18歳に引き下げられました。10代で成人になることをどう受け止めているか、話を聞きました。

 小さな頃から芸能のお仕事をしていて、やっちゃいけないことと、やるべきことは自覚してきたので、成人になるからといって僕自身に大きな心境の変化はありません。ただ、大人の世界で働くなかで、未成年だからこそ守られてきた部分もあると思います。成人になったら、もっと自分の判断や行動に責任が生じるだろうなと思っています。

 4月から高校3年になります。成人年齢の引き下げについては、これまで家庭科の授業で、賃貸住宅を自分の判断で契約できるようになることなどについて教わることはありました。

仕事観に変化

 ただ、成人になったから「大人」、成人前だから「子ども」という線引きは変じゃないかな、と感じることもあります。だって、中身が子供っぽい大人なんていっぱいいるし、大人っぽい子供もたくさんいる。捉え方は人それぞれだと思います。

 僕自身、小さい頃は「楽しい」という感覚だった仕事が、4年ほど前から、責任をもって果たす必要があるものだという意識に変わってきました。

 情報番組にも出させてもらい、物事を論理的に考えて話せるようにならなければと思うようになっています。そのために、半年ほど前から本を読むようになりました。脚本やその原作はこれまで仕事で読んできたので、小説ではなく、新書ばかり読んでいます。

 特に、SDGs(持続可能な開発目標)はすごく興味があります。17個の目標をそれぞれつなげたら、世の中の様々なことが勉強できる。また(スウェーデンの環境活動家の)グレタ・トゥンベリさんのように、大人に対して若者が意見を言うこともすごく価値のあることだとも思う。

 僕たち20歳前後の若者は「Z世代」とも言われます。物事を頭に入れるスピードが速い一方で、抜けるスピードも速いと実感しています。携帯電話の普及前は、友達の家の固定電話の番号を全部暗記していた人がいたそうですが、とても無理。知識を頭に入れて定着させることが難しいのではという心配があります。

 だからこそ、時間をかけてでも、本を読まなきゃなとすごく感じます。読書がすごく好きなわけではなく、内容が難しくて意識が遠のきそうになることもありますが、読む体験を続けたい。

俳優として目指す「大人」

 僕には、こういう風になりたいと思う先輩がたくさんいます。例えば、俳優の阿部サダヲさんや古田新太さんは、お芝居がめちゃくちゃうまくて、魅力があるんです。古田さんとドラマの撮影で長期間ご一緒しましたが、未成年の僕に「飲みに行くぞ」って冗談で誘ってくれて(笑)。

 僕が先輩に対してそう思うように、僕も後輩に慕われる人になりたい。そうなった頃に、自分でも大人になれたと実感できるんじゃないかと思います。(聞き手・伊藤和行)

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 すずき・ふく 2004年生まれ。幼少の頃から「マルモのおきて」「妖怪人間ベム」などドラマや映画に多数出演。4月から高校3年生になる。