対中ODAが終了 中国の現場で聞こえた感謝「私たちは友好の結晶」
日本政府の中国に対する途上国援助(ODA)の全ての事業が3月末で終了する。40年以上にわたって中国の発展を支えてきた一方、日中関係が冷え込む中で日本国内から厳しい目も向けられてきた。「助ける」時代が終わった後、中国とどうやって関係を築いていくべきなのか。
窓から太陽光が差し込む部屋で、白衣を着た男性が、ベッドから立ち上がった半身不随の患者の骨盤を後ろから支え、ゆっくりと前後に動かす。
北京にある中国リハビリテーション研究センター(CRRC)。1986年、日本側がODAの無償資金協力事業で33億8千万円を供与し、中国初の本格的リハビリ臨床研究施設として誕生した。3月、CRRCは朝日新聞のオンライン取材に応じ、施設内の様子を公開した。
患者のケアに当たっていた男…
【視点】半世紀前の日中国交正常化の際に、かつての日本の侵略による損害の賠償を求めなかった中国。その「改革開放」を支えて未来志向の関係を築くことが日本のODAの狙いでしたが、果たせたのは経済成長を支えるところまででした。 なぜうまくいかなかったの
【視点】日本の援助は中国政府が嫌う相手には基本的には届けようとしなかったと思います。欧米に比べて民主化を進めるために活動している知識人や中国政府が好まないNGOとは距離を置いていた。「親中」だと日本ではしばしば批判された独メルケル首相だが、訪中した