18歳成人、「金」と「美」の誘惑にご用心 契約トラブルに注意喚起

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川見能人
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 4月1日に始まる成人年齢の18歳への引き下げを前に、国民生活センターが気を付けてほしい10項目の消費者トラブルを挙げ、注意を呼びかけている。特に目立つのは「金」と「美」に関わる項目で、18、19歳だからこそのリスクもあるという。

 10項目は、副業やマルチ商法などのもうけ話、エステや脱毛といった美容関連、SNSに絡むトラブルなど=表。2020年度、全国の消費生活センターに20~24歳から寄せられた相談で上位を占めていた項目だ。国民生活センターは4月以降、18、19歳から同様の相談が増えるとみている。

誘いは身近なところから

 トラブルの具体例としては、関東地方の20代男性は、為替相場の上下などを予想して投資する「バイナリーオプション」をやらないかと大学の先輩に誘われた。当時19歳だったが、投資には50万円する専用のUSBが必要と言われ、20歳になって借金をして購入した。「1万円を何百万円にもできる」と言われたが、もうからなかったという。

 東北地方の10代女性は、街中で脱毛エステの無料体験に勧誘された。終了後に有料のエステコースの契約を強く迫られ、断り切れずに約20万円のコースを契約。初回の施術を受けた後、支払いへの不安から解約を申し出たところ、初回分として約6万円の支払いを求められた。

 同センターは学業や仕事で忙しい半面、経済力がまだ乏しいことや、異性への関心が強い年頃であることをトラブルの背景として挙げる。一方でネット上には投資や美容などで成功したインスタグラマーらの体験談があふれ、こうした人たちに憧れ、リスクを理解せずに手を出してしまうケースも多いという。

高校生は家庭でも対策を

 同センターの担当者は、18…

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    増谷文生
    (朝日新聞論説委員=教育)
    2022年3月30日18時19分 投稿
    【視点】

     18、19歳のみなさん、ご注意ください。ただ、10項目について、ただ怖がるだけでは、身動きがとれなくなってしまいます。「うますぎる話」や「よく意味がわからない話」などに適度に注意しながらも、新たに成人としてできるようになることに挑戦する気

    …続きを読む