監督感極まった近江、補欠校から決勝へ 死球受けたエースは打撲診断

安藤仙一朗、島脇健史
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 第94回選抜高校野球大会は30日、準決勝2試合があり、近江(滋賀)が浦和学院(埼玉)を、大阪桐蔭が国学院久我山(東京)をそれぞれ破り、31日の決勝へ進んだ。滋賀県勢の決勝進出は春は初めてで、優勝すれば春夏通して初めて。大阪桐蔭は4年ぶり4度目の頂点を狙う。

 近江は好投を続けてきたエースの山田陽翔(はると)主将(3年)が、五回の打席で左足首付近に死球を受けた。しばらく起き上がれず、足を引きずって歩く状態だった。それでもマウンドに戻り、その後は延長十一回まで無失点に抑えた。この試合、計170球を1人で投げた。

 最後は山田主将をリードしてきた捕手の大橋大翔(だいと)選手(3年)が、左翼席にサヨナラ3点本塁打を放ち、試合を決めた。

 近江の多賀章仁監督は試合後の会見で感極まった様子だった。「選手にはこの流れを、決勝も続けていってもらえると思う」と話した。大会本部によると、山田主将は試合後、病院で左足関節外果部の打撲症と診断された。骨に異常はないという。

 滋賀県勢は近畿で唯一、甲子園での優勝経験がない。これまで選抜の最高成績は過去5度の8強だった。湖国の悲願達成に向けて、山田主将は「目標は日本一。あと1勝まできたので、チーム一丸となって戦いたい」と話した。

 近江は開幕予定前日に京都国際の辞退で繰り上げ出場が決まった。選抜での補欠校の繰り上げ出場は過去12例あるが、第64回大会の育英(兵庫)など、8強が最高だった。(安藤仙一朗、島脇健史)