チャンスが広がる若手、賃下げリスクの中高年…ジョブ型雇用の影響は
大企業で「ジョブ型雇用」が広がっている。雇用慣行を見直して活性化させたいという経営者の思いがあるようだ。ただ、中高年社員らにとっては賃下げにつながったり、雇用の安定性が揺らいだりする可能性もある。人事制度を変えるのを機に、希望退職を募る企業も出ている。
「すべての社員が魅力的な仕事に挑戦でき、常に学び成長できる」
富士通の平松浩樹執行役員常務は28日の会見で、ジョブ型とされる人事制度の利点を訴えた。幹部社員らには先行して導入しており、職務の重要度に応じて給料も変わる。労働組合と合意すれば全社員にも4月から広げる方針だ。
富士通はデジタル技術を使った業務変革サービスに力を入れる。最新技術に詳しい人材を採用し活躍してもらうためには、入社年次などでポストが決まるような「メンバーシップ型」と言われる日本型雇用の見直しが必要だという。
富士通は昨年12月以降、50歳以上の幹部社員を対象に早期希望退職を募った。国内の全社員の4%程度にあたる3031人が応募した。原則として今月末にやめる。平松氏は「幹部社員の次の世代が新しいジョブに挑戦できる機会になった。個人や組織の活性化につながる」としている。
会社側はジョブ型雇用の導入…
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- 【視点】
記事に「ジョブ型とされる人事制度」というまわりくどい表現があります。これが、記者の苦労を物語っているように感じます。本来の「ジョブ型」とは何かの説明は、濱口さんのインタビューに詳しいのでそちらを読んで頂くとして、個人的には、この「ジョブ型
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