初スタメン、ピンチ救うスーパープレー 「堅守」浦学を象徴した三宅

仙道洸
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 9年ぶりの決勝まで、あと一歩だった。第94回選抜高校野球大会で、浦和学院さいたま市緑区)は、近江(滋賀)に延長十一回の末、2―5でサヨナラ負けした。森大・新監督で挑んだ今大会。打線は四回に中軸の連打で先制し、守っては安打性の打球をたびたび好捕するなど「新生・浦学」を強く印象づけた。

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 四回裏、浦和学院は1点を返された。なおも1死二塁のピンチ。近江の6番打者・西川朔太郎選手(3年)が放った打球は、左中間を破ろうとしていた。

 そこに飛びついたのは、初スタメンの左翼手・三宅流架(るか)選手(3年)だ。

 50メートル6秒0の俊足で帽子を飛ばした。「捕れる」。地面すれすれですくい上げるようにつかんだ。「思い切り飛び込めた」。一回も、ダイビングキャッチでピンチを救った。

 苦労を重ねた末につかんだスタメンだった。熊本の中学で2年生の時にひじを故障し、2度手術をした。熊本工の選手として選抜大会に出場経験のある父の正和さん(44)は「野球を続けられるかどうか」と心配したほどだった。

 浦和学院に入学後も努力した。冬場の練習では5人のノッカーに際どい球を打ってもらい、飛び込む練習を繰り返した。甲子園初スタメンを言い渡されたのは準決勝の前日の練習後。「やってやるぞ」と意気込み、結果を出した。

 三宅選手の好捕に象徴されるように、浦和学院は堅守を随所で見せた。今大会の4試合でチームの失策は1。チーム全員で対戦相手の打球方向を分析し、守備位置を細かく動かすなどの工夫もあった。「超攻撃型野球」だけでなく、守りからリズムをつかむ浦学野球が大舞台で輝いた。(仙道洸)