第26回ウクライナの被害動画「二度と送るな」 ロシアに住む兄は妹に言った

有料会員記事ウクライナ情勢

リビウ=高野裕介
[PR]

 ロシア軍の侵攻から5週間が過ぎるなか、多くのウクライナ人たちが、ロシアに住む親族に悲惨な戦争の現実を伝えようとしている。だが、ロシアは国内で情報を厳しく統制し、独自の筋書きを広めている。それぞれの「真実」が、家族の仲を引き裂いている。

 ロシア軍による侵攻が始まった2月24日。ウクライナ西部リビウに住むドキュメンタリー作家のスニジャーナ・ホサラビッチさん(34)は午前9時ごろ、ロシア東部の街に暮らす伯母(62)に、急いでインターネット電話を掛けた。自分の祖母(83)、伯母にとっての母親がいるウクライナ南部の街の近くに、ロシア軍による攻撃があったことを知らせるためだ。

 だが、伯母が口にしたのは意外な言葉だった。

 「ロシアがネオナチからウクライナを救いに行った。ロシア語を話すウクライナ人も助けるのよ」

「ママ」と呼ぶほど仲の良かった伯母が、ウクライナで育った兄がーー。ロシアとウクライナでまったく異なる「真実」が語られ、仲が良かったはずの家族を翻弄しています。

 開口一番、そう言った。ホサ…

この記事は有料会員記事です。残り1681文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら

連載ウクライナ危機 市民は今(全120回)

この連載の一覧を見る