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崩れた「K防疫」 世界最多の感染水準でも、規制緩和を続ける韓国

有料記事新型コロナウイルス

ソウル=神谷毅
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 韓国では新型コロナウイルスの感染者が急増している。韓国疾病管理庁によると、1日あたりの新規感染者は3月17日に62万人で過去最多を記録し、その後も高止まりしている。

 ただ韓国政府は、重症化しにくいとされるオミクロン株の特徴や、飲食店などの経営状況を考慮し、防疫措置を緩める方針を崩していない。

大統領も触れなくなった「K防疫」

 韓国では2020年2月、新興宗教団体の教会を舞台にした集団感染などを皮切りに感染者が急増した。韓国政府は大量のPCR検査やITを駆使した感染者や濃厚接触者の追跡・隔離を徹底。飲食店なども持ち帰りなどに限るなど厳しい防疫措置をとった。これにより比較的早期に感染を抑え込み、文在寅(ムンジェイン)大統領は世界で人気の「K―POP」になぞらえて、「世界に誇る『K防疫』だ」と成果をアピールした。

 ところが最近では、文氏も「K防疫」に触れなくなっている。韓国の新規感染者数は4月2日時点で約26万人。人口で単純比較した場合、日本の約62万人に相当する規模だ。米ジョンズ・ホプキンス大によると、韓国は直近1週間の新規感染者数の平均で世界最多だ。

 ワクチン接種が進んでいるにもかかわらず感染が収まらないことに、韓国の専門家は複数の理由を挙げる。

 一つは、感染が拡大傾向にあ…

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