つんく♂さん「人生はあなたのもの」 近大入学式で新入生にエール

編集委員・中島隆
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 近畿大(大阪府東大阪市)の東大阪キャンパスで2日、入学式があった。約8800人の新入生が、密を避けるために午前と午後の2回に分けて参加。不織布マスクの上に近大が開発したマウスシールド「近大マスク」をつける「二重マスク」をするなど、コロナ対策を徹底した。

 4月に開設した情報学部の加茂剛さん(18)が新入生代表で登壇し、「次々とウイルスがあらわれています。AI(人工知能)やプログラミングによって遠隔治療システムを開発したい。そのために勉学に励みます」と決意を述べた。

 派手な演出で知られる近大の入学式では、卒業生がゲストで登場する。今年は、昨年に続いてお笑いコンビ「霜降り明星」のせいやさんと、ロンドン五輪の水泳銅メダリストの寺川綾さんが姿を見せた。

 そして、卒業生で音楽プロデューサーのつんく♂さんが登壇。近大の入学式の演出を手がけてきた「仕掛け人」で、がんで声帯を全摘出している。会場に設置された大画面で「人生は誰のものでもない、あなたのもの。一番大事なのは情熱です」とエールを送った。

 式の最後は、お祝いの席などで行われる「大阪締め」。新入生全員が声を発することなく、「打ーちましょ」のかけ声で一斉に手拍子を打った。

 式後、共同取材に応じた寺川さんとつんく♂さん。大学生活を振り返り、寺川さんは「迷ったらやってみる、考えて前を向いて行動する。それが4年間で学んだことです」。つんく♂さんは「学校に叱られるかもしれませんが、勉強より、大学生活を楽しんだな~って思います。授業よりも学生生活で得たことが多い」と、パソコンで文字を打って画面に映し出した。(編集委員・中島隆)

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