「気候災害への道まっしぐら」IPCC報告書に危機感 苦境あらわに

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編集委員・石井徹
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 国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が新たに公表した第3作業部会の評価報告書は、産業革命前からの平均気温上昇を1・5度に抑える世界目標を達成するための時間的な余裕が、もうほとんど残されていないことを突きつけている。

 「私たちは気候災害への道をまっしぐらに進んでいる」。国連のグテーレス事務総長は、報告書を受けて危機感を募らせた。新型コロナが不平等を助長し、ロシアによるウクライナ侵攻が食料やエネルギー価格の高騰を引き起こしている。世界的な混乱で温室効果ガス削減の取り組みは後退が避けられそうにない。

 主要都市が水没し、熱波や暴風雨が襲う。水不足が広がり、100万種の動植物が絶滅する。これがフィクションでも誇張でもないことを、今回の一連の報告書は示している。一方、この10年で太陽光、風力、蓄電池など再生可能エネルギーの価格が劇的に下がり、世界中で導入が加速していることや、2度目標であれば達成に向かいつつある国が出てきたことも示した。

■取り組み次第で「今世紀末に…

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    井本直歩子
    (元競泳五輪代表・国連職員)
    2022年4月5日9時2分 投稿
    【視点】

    わかったつもりでいても、背筋の凍るような内容でした。「ライフスタイルを含む社会の変革」は一部の学者たちや環境活動家が言っている話ではなく、IPCCが言っている話、となったことは非常に大きいと思いますが、この内容に、私たちはどう向き合っていく