リアルのつながりでコロナ孤立防ぐ LGBTQの支援センター開設
LGBTQなど性的少数者らが気軽に交流できる施設「プライドセンター大阪」が大阪市北区に1日、オープンした。コロナ禍でイベントなどの集まりが減る中で、当事者を孤立させないことをめざしている。
センターは9階建てビルの一室に開設。室内は入り口のカーペットや窓に掲げた旗など、多様性を象徴するレインボーカラーの装飾にこだわった。
絵本やマンガ、専門書まで、LGBTQに関連する幅広い書籍をそろえたミニ図書館を設け、誰でも無料で利用できる。専門の相談員が常駐する予定で、当事者や周囲の人の相談も受け付ける。企業関係者らの研修にも活用する。
運営するのは性的マイノリティーを支援する認定NPO法人「虹色ダイバーシティ」(同区)。理事長の村木真紀さんによると、コロナ禍で性的少数者が集まる場となっていたバーやクラブが閉まり、当事者が交流できる機会が減っていた。友人を作ったり、安心して相談したりできる場所が減るなどの孤立状態になり、精神面への影響も出ていたという。
村木さんは「嫌なことがあったと誰かに話せるだけで癒やしになる。出会いの場が減る今、リアルでつながれる場が必要」と話す。
開館は月曜と木~土曜の午後3~8時。外では人目が気になり、本来着たい服を着られないと感じる人が、センターには着たい服を着て入れるよう、トイレに着替え台も設置した。
問い合わせは、プライドセンター大阪(06・7507・2777)へ。(高井里佳子)
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