ロシア向け中古車輸出、9割減に悲鳴の事業者も 日本の相場も下落

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神山純一
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 日本からロシアへの中古車輸出に急ブレーキがかかっている。ウクライナに侵攻したロシアに対し、日米欧が経済制裁を科すなどしたためだ。ロシアは日本の中古車の最大の輸出先となってきた。コロナ下で上昇傾向にあった中古車の市場価格が下落に転じるなどの影響が出ている。

支払い遅延被害、1億円の業者も

 中古車オークション大手USS(愛知県東海市)は5日、3月の中古車平均落札価格が91万1千円になったと発表した。過去最高を記録した2月の100万6千円から大きく下落した。ロシア向け輸出が滞り、需給が緩んだことが一因とみられる。

 中古車輸出を手がける山銀通商(東京)は以前、ロシア向けに月200~300台輸出していた。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻後の3月は前年同月に比べ9割も落ち込んだ。

 ロシアに輸送する船は確保で…

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2022年4月6日10時44分 投稿
    【解説】

    ロシアの乗用車事情には地域差があり、ヨーロッパ・ロシアでは日本の中古車はほとんど出回っていない。逆に、バイカル湖以東の極東地域では、日本から輸入した中古車のシェアが圧倒的。ウラジオストクあたりでは、ボディに「●●商店」「●●運送」などと日本