戦争の記憶の討論会 みやま市の遺族会

外尾誠
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 福岡県みやま市遺族会(野田清会長)が太平洋戦争前後の体験を語り合う討論会を開く。今年で戦後77年となる中、記憶を次世代に引き継ごうと、内容は冊子などにまとめて地元の平和教育に役立ててもらう計画だ。10、17両日の午後1時半から市立図書館で実施し、誰でも見学できる。

 野田会長らが記者会見を開いて発表した。会によると、市出身の戦没者は1610人。遺族会員はピーク時の1960年ごろは約1500人いたが、今では3分の1に減り、平均年齢も80歳を超えるなど高齢化が進んだ。一方、地元での戦争体験に関する記録が少ないことから「教訓として残したい」との声が会員から上がり、討論会を企画したという。

 会員ら15人が戦前戦後の地域や学校、家庭の様子などを語る。その1人で、会見に出席した田中恵美子さん(82)=同市高田町=は幼いころに住んでいた大牟田市での空襲体験を話す予定という。「爆風で吹き飛ばされ、木にぶらさがった遺体の姿を今も覚えている。悲しさを伝えたい」

 旧陸軍の軍曹だったという父は、田中さんの生後6カ月で戦地に向かい、ソロモン諸島のブーゲンビル島で29歳で戦死。その姿は写真でしか見たことがない。今、連日伝えられるウクライナの被害に「戦争は遠い昔の出来事ではない。子どもや一般の人も巻き込まれ、本当にいけないことだと知ってほしい」と訴える。

 討論会は感染対策に配慮して行う。問い合わせは野田会長(0944・63・3784)へ。(外尾誠)