水田6割減に危機感、環境マップ改訂 昭島の市民団体

高田誠
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 東京都昭島市の市民団体「昭島環境フォーラム」が、市内の水田や用水路の現状が一目でわかる「あきしま環境マップ」(VOL・1 水田と用水路)を改訂した。2005年の刊行時から市内の水田の面積が6割近く減り、驚きと危機感を持ったためだ。

 改訂版はA1判で、05年時と比べて①水田が残っている、②水田がなくなっている、③休耕田や耕作放棄地――の3色で分けて図示し、地図上に用水やポンプ場、堀など33カ所の写真を載せた。地図の裏面で現状や課題を解説し、歴史などを紹介した。

 フォーラムは01年から市内や周辺地域の自然環境を調べ、守る活動を続けている。今回はメンバー4人ほどが20~21年、05年刊行のマップや住宅地図などを手に市内を歩き、水田や用水路の現状を確認。GIS(地理情報システム)を使って地図に落とした。

 農林水産省の資料によれば、都内で1970年に2380ヘクタールあった水田面積は、80年に743ヘクタールに、2020年には124ヘクタールと減り続けている。フォーラムによると、昭島市には05年には9・4ヘクタールあったが、21年には4ヘクタールに減った。多くは宅地化されたという。

 この結果、両生類や魚類、水生昆虫など水辺の生物が減り、用水路は雑草が茂り、ごみの散乱が見られるという。水田には雨水が浸透する機能がある。市は水道水源を地下水に頼るだけに影響を与えかねない。また洪水時には水量の調整、貯留の役割も果たせなくなるという。

 代表で都立高校非常勤教員の長谷川博之さん(67)は、「豊かな自然環境がないと人間も生きづらい。行政と農家、市民が一体で積極的に保全する手立てを考えなくてはいけない」と訴えている。

 改訂版のマップは一部500円(税込み、送料別)。問い合わせは長谷川さんのメール(hasegawa@kzd.biglobe.ne.jpメールする)へ。(高田誠)