保育園で亡くなった1歳の娘 母から新入園児の親たちへ伝えたいこと

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田渕紫織
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 さいたま市の阿部一美さん(43)は、最近、娘がダイコンのみそ汁をおいしそうに飲んでいる姿をよく思い出す。1歳とは思えない上手な食べ方だね、と夫とよく話していた。

 2011年2月10日、長女の美月ちゃんは、1歳7カ月の時、通っていた認可外保育施設で昼寝中、突然亡くなった。

 事故の後、夫と2人で保育士に聞き取りをした。寝入った後、途中で起きて泣いたため、「泣き声でほかの子が起きてしまうから」と、うつぶせ寝のまま、頭の上にバスタオルや毛布をかぶせられ、押さえる形で寝かされていたと聞いた。

 夕方に保育士が昼寝から起こそうとしたら唇が真っ青で、息をしていなかったと説明を受けた。救急隊の到着時には、あごに死後硬直があったと聞いた。亡くなってから時間が経っていたのではないかと思う。

保育士の説明と実際がまったく違った

 いま思えば、事故の前に心配なことが何度か起きていた。

 1度は、お迎えに行くと、ひざから出血をしていた。保育士に聞くと、「散歩中に転んでケガをしました」と説明された。

 「転んでしまうのは美月ちゃんだけではないので」と言われ、それ以上のことは言えず、また転んだときのために、ばんそうこうをおむつケースに入れて預けた。

 もう1度は、顔にあざを作って帰ってきた。このときも、保育士からの説明はなく、こちらから問い合わせた。

 すると、散歩のときに並んで歩いていた子どもたちがみんなで転んでしまい、つかまっていた輪っか付きのロープの持ち手の部分に顔を押し付けられてあざになった、と説明された。

 しかし、事故の後、保育士に…

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    仲村和代
    (朝日新聞デジタル機動報道部次長)
    2022年5月7日11時36分 投稿
    【視点】

    死亡事故が起きるような園は、必ずといっていいほど、普段の運営に問題があります。ご遺族が記事の中で指摘されているように、質の低い園でも運営できてしまうのが現状。監査のための仕組みも不十分です。そもそも、日本では認可園であっても保育士の配置基準

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