サザン「聖地」パン屋に幕 桑田さんの手紙に励まされて続けた64年
大宮慎次朗
サザンオールスターズの桑田佳祐さんが中学時代に通い、ファンや地元民に愛されたパン屋「清月」(神奈川県茅ケ崎市)が今夏、64年の歴史に幕を下ろす。店主はバンダナが目印の高橋ツナ子さん(87)。桑田さんとは親子のような関係が続く。一度くじけそうになりながらも、ここまで頑張ってこられたのは、一通の手紙のおかげだった。
東京からバイクで3時間かけて来たサザンファン、常連のサーファー……。3月中旬の朝、客が次々と店に入ってきた。入り口には閉店予定日を告げる紙が貼られている。高橋さんは「佳祐がいるわけでもないのにありがとうね」と言ってパンを手渡す。数百個が並ぶ陳列棚は開店後3時間ほどで空っぽになった。
「もう50年も前になるのかなあ。ここは佳祐の通学路で……」。高橋さんは目を細めた。
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