フェミニズム攻撃の「ゲーム」、過激化する韓国 女性作家が語る分断

有料会員記事韓国大統領選挙2022

聞き手・太田成美
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 ジェンダー平等をめざす政策に対して「逆差別だ」と反発する20~30代の男性の声が、韓国で高まっています。3月9日に投開票された大統領選でも争点の一つとなり、男女の間の対立・分断が際立ちました。得票率の差が0・73ポイントという僅差(きんさ)で勝利した保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユンソクヨル)氏は選挙戦で、男性の不満に呼応する形で、ジェンダー政策を担ってきた女性家族省の廃止を公約に掲げました。韓国の若者の間でいま、何が起きているのか。ジェンダー平等を目指すフェミニズムをテーマにした小説で、3月に日本語訳も出版された「僕の狂ったフェミ彼女」の著者、ミン・ジヒョンさん(35)に日本語で話を聞きました。

「フェミニストが敵」信じるイデナム

 ――小説の主人公スンジュンは、無自覚な「プチ・反フェミニスト」の男性ですね。女性に家事労働や「女性らしい」容姿を求めることについて疑問を感じておらず、街頭でジェンダー平等を訴えて運動する女性に対して否定的な人物だと感じました。韓国にはこうした男性が多いのでしょうか?

 少なくないと思います。スン…

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    長島美紀
    (SDGsジャパン 理事)
    2022年4月11日16時47分 投稿
    【視点】

    先日「僕の狂ったフェミ彼女」も読み終えたばかりだったこともあり、このインタビューをまっさきに読みました。日本では2018年に発行された「82年生まれ、キム・ジヨン」(チョ・ナムジュ著)は大きな話題になり、韓国におけるジェンダー課題への関心が

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    北郷美由紀
    (朝日新聞編集委員=SDGs)
    2022年4月10日0時25分 投稿
    【視点】

     以前は長らく、アメリカで起きたことが10年後に日本で起きると言われていました。このインタビューを読むと、韓国で起きていることは日本でも起きかねない、少なくとも分断を招く材料はそろっていることに気がつきます。「逆差別」を魔法の論理にしないた