ロシアと対話か制裁か、戦争危機への対応力問う フランス大統領選

有料会員記事フランス大統領選挙2022

パリ=疋田多揚
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 フランス大統領選が10日、1回目投票を迎える。資源国ロシアが「欧州の穀倉」ウクライナに侵攻して食料品や燃料価格が高騰し、市民の日常も一変した。ロシアのプーチン大統領との対話は続けるべきか。自国経済を犠牲にしてまで制裁を科すべきか。戦時下の欧州の先行きを大きく左右する選挙になる。

フランス国民の生活に影落としたウクライナ侵攻

 フランス北西部バイユー郊外に暮らす訪問介護員のパトリシア・デュポンさん(50)は7日朝、自家用車にガソリンを入れた。満タンにして95ユーロ(1万2800円)。「前は65ユーロ(8800円)だったのに」とつぶやいた。

 勤め先に指示されたスケジュールに従い、一人暮らしのお年寄り家庭を回る。多い日は朝から夜まで12時間、10軒を自家用車で訪ねる。ベッドから起こして着替えを手伝い、朝食を準備する。歩けない人にはトイレの介助も必要だ。それを朝、昼、晩と繰り返す。月収は日本円で16万2千円ほどだ。

 多いと1日200キロ。毎月の走行距離は1700キロに及ぶ。ガソリン代は、侵攻前はひと月1万7600円ほどだったが、今や3万2千円まで膨らんだ。会社からは1キロあたり30円の補助が出るが、車の保険、車検、修理費を含んだ額だ。自分の訪問を待ってくれている人がいるのを励みに仕事を続けているが、低賃金で重労働なだけに、辞めていく同僚も多い。

 母(84)と3人の息子、昨年10月に勤め先を解雇された夫(54)の6人暮らし。かつて月5万4千円だった電気代は侵攻後、8万8千円に。暖房費の節約にと、暖炉を使い始めた。

 「どの候補が一番、所得対策をしてくれるのか。最後まで悩んでいる」

 戦争の影響は食料品にも及ぶ…

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