政権支持率、ウクライナ危機で好転 ドイツ・イギリスの国民心理は

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パリ=野島淳 金成隆一
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 ウクライナ危機は、ドイツやイギリスなどほかの欧州諸国でも、支持率の低迷に苦しんできた政治指導者を一時的に支える効果を生んでいる。欧州の秩序が根底から揺さぶられるなか、戦時下に強い指導力を求める国民心理が働いているものとみられる。

 「ショルツはどこにいる?」。ドイツのショルツ首相はメディアでそう揶揄(やゆ)される地味な存在だった。

 絶対的な安定感と存在感があり、欧州の盟主とされてきたメルケル前首相を引き継いだのは昨年12月上旬。公の場でも寡黙で目立たないショルツ氏は「指導力が足りない」とみられた。大きなスキャンダルはなかったにもかかわらず、1月、2月と支持率はじりじりと下がっていった。

 支持が上向いたのはロシアの…

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    三牧聖子
    (同志社大学大学院准教授=米国政治外交)
    2022年4月9日9時50分 投稿
    【視点】

    独英とは異なり、バイデン米大統領の支持率は低迷したままだ。ロシアの侵攻直後には、戦時に大統領の人気が高まる「国旗掲揚効果」により、バイデンの支持率が急上昇するという予測もあったが、それは起こらなかった。 NBCニュースが3月18日から22日

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