政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は8日、急激な感染拡大を防ぐための緊急提言をまとめた。分科会後の会見で尾身茂会長は、オミクロン株の別系統で感染力が強い「BA.2」への置き換わりが進んで割合が増えていると指摘。「BA.2が出てきて、感染が急上昇する可能性がある」と述べた。
会見で尾身氏は、これまで感染を比較的低いレベルで抑えてきたアジア諸国などでも、社会経済活動を再開し、感染の再拡大や入院者数の増加がみられると指摘した。国内では10~20代の新規感染者が増加しており、飲食をきっかけに感染する割合が再び増加していると説明した。
尾身氏は、早期に3回目のワクチン接種を受けることが重要だと強調。マスク着用や大人数、長時間の飲み会を避けるなどの、感染対策を求めることを提言に盛り込んだ。提言について尾身氏は「実は特に目新しいことはないです。はっきり言って」と話し、これまで通りの感染予防の重要性を訴えた。
分科会では今後の感染拡大を見据え、行動制限による対策のあり方についても議論された。次回の分科会で、具体的な中身について詳細を詰めるという。
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