ウクライナ出身の奏者「世界中にメッセージを」 姫路城を背に歌声

ウクライナ情勢

宮沢崇志
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 ウクライナ情勢の収束と世界平和を祈る演奏会が8日夜、兵庫県姫路市で開かれた。ウクライナ出身のカテリーナさん(36)が、世界遺産姫路城を背に、民族楽器バンドゥーラを弾きながら歌声を披露した。

 カテリーナさんは、1986年に爆発事故があったチェルノブイリ原発の近くで生まれた。事故後、一家は故郷を追われたという。弦楽器バンドゥーラ奏者として、19歳の頃から東京を音楽活動の拠点にしている。この日は、ウクライナの曲のほか、日本語で「翼をください」、英語で「イマジン」を歌った。

 ロシア軍の侵攻後、ウクライナの首都キーウ(キエフ)で暮らしていた母親が日本に避難してきた。「ママが日本に来る前は、歌のことを考えることができませんでした。いまはウクライナの音楽で世界中のみなさまにメッセージを伝えていきたいと思っています」

 演奏会には、ウクライナのコルスンスキー駐日大使も出席した。大使は、この日もロシア軍の攻撃で市民が犠牲になったと語り、「こんなつらい時期でも歌を届けているカテリーナさんの姿は、どんなときもあきらめないウクライナ人の象徴だ」と話した。(宮沢崇志)