藤井聡太叡王に挑戦の出口六段 「目の前の1局に集中」自然体の飛躍

有料会員記事

村瀬信也 佐藤圭司 北野新太
[PR]

 将棋の第7期叡王戦五番勝負(不二家主催)の挑戦者が出口若武(わかむ)六段(26)に決まった。トップ棋士を連破して勝ち上がり、初のタイトル挑戦権をつかんだ。デビューして3年余の「若武者」が、藤井聡太叡王(19)=竜王・王位・王将・棋聖と合わせ五冠=に挑む。

 出口は予選で4連勝し、本戦では共にA級棋士の斎藤慎太郎八段(28)、佐藤天彦九段(34)ら4人を破った。今月2日の挑戦者決定戦では、昨年の加古川青流戦で優勝した服部慎一郎四段(22)と対戦。攻め込まれたが、うまくしのいで図の局面を迎えた。

 1六の飛車が4六に逃げたこの局面で△5四桂が好手。飛車取りである上に△6六金以下の詰めろになっていて、さらに先手の竜の横利きも止めている。▲5四同歩なら△5五金で飛車を取れる。出口は「狙っていた。三つぐらいの意味がある。一気に3手指せたら勝つかなと思った」と独特な表現で振り返った。本譜は△5四桂に▲6五玉と応じたが、△4六桂と飛車を取れて後手の優位がはっきりした。142手で勝った出口は挑戦権獲得と共に、規定により五段から六段に昇段した。

記事の後半では、師匠の井上慶太九段と、昨年結婚した北村桂香女流初段の喜びの声も紹介します。

 出口は昨年、順位戦でC級1組に昇級するなど頭角を現していたが、タイトル挑戦に絡む活躍はこれまでなかった。この日の対局後、本人の表情からは喜びよりも驚きが感じられた。

 「予選から激戦ばかりだった。目の前の一局に集中していたら挑戦していた。実感がない」。飛躍の要因を問われると、「(2021年度は)3年目で水に慣れてきた。すごく緊張することはなくなった」と答えた。肩の力が適度に抜けた自然体で対局に臨むことがプラスに働いたようだ。

 昨年、北村桂香女流初段(2…

この記事は有料会員記事です。残り1039文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら