第77回プーチン政権を支える五つの柱、揺らぐ鍵は? 支持率8割築いた歴史

有料会員記事ウクライナ情勢

聞き手・佐藤達弥
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 83%――。3月末に発表されたロシアのプーチン大統領(69)の支持率です。ウクライナ侵攻によって欧米から厳しい経済制裁を受けているにもかかわらず、なぜプーチン政権は盤石でいられるのでしょう。現代ロシアの政治・外交を分析してきた長谷川雄之(たけゆき)・防衛省防衛研究所研究員は、大きく分けて五つの柱が政権の支配を支えていると指摘します。その柱が今後、揺らぐ可能性があるのかについても聞きました。

 ――ロシアの独立系世論調査機関「レバダセンター」が3月24~30日に行った世論調査では、プーチン大統領の支持率は2月から12ポイント上がって83%。大統領選で圧勝した直後の2018年4月以来、4年ぶりに8割台を回復しました。プーチン氏は00年の就任から、どのようにして今の強大な政権を築いたのでしょうか。

 中央集権型の統治システムを築いたプーチン政権の対極にあったといえるのが、1991~99年のエリツィン政権です。旧ソ連が解体する過程で社会・経済が混乱し、各地の州や共和国の一部が分離独立を求めたり、独自の地位を主張したりする動きが相次ぎました。94年からロシア軍と泥沼の紛争を繰り広げたチェチェン共和国もその一つです。

 このエリツィン時代にさかのぼり、プーチン氏の歩みを振り返りながら、今の政権を支えている五つの柱を紹介していきたいと思います。

①地方支配

 ロシア第2の都市・サンクトペテルブルク市の副市長などを務めていたプーチン氏がモスクワに移り、大統領府の総務局次長になるのが96年。そこから4年後に大統領となるまで、猛スピードで出世の階段を駆け上がっていきます。このころ関係を深めたのが、後にプーチン氏の側近となるニコライ・パトルシェフ氏(70)でした。

 パトルシェフ氏はプーチン氏…

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    服部倫卓
    (ロシアNIS経済研究所所長)
    2022年4月12日8時6分 投稿
    【視点】

    メジンスキー氏に関しては、そのバックグラウンドゆえに、停戦交渉で強硬な姿勢を示すのではないかと、私なども考えていた。 しかし、実際には、交渉に臨んだメジンスキー氏の態度は、それほど極端なものではなかった。交渉団は、厳しい現実を知っているが

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