第42回「地下から助け求める声が」ロシアが残した爪痕、狙われたマンション

有料会員記事ウクライナ情勢

ボロジャンカ=国末憲人竹花徹朗
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 ウクライナに侵攻したロシア軍については、民間人を犠牲にした数々の戦争犯罪行為が指摘されています。その中でも、これほど残酷で物議を醸す例は少ないでしょう。首都キーウ(キエフ)北西の町ボロジャンカでマンションを砲撃し、多数の住民を生き埋めにした事件です。なぜこのような出来事が起きたのか。ここでロシア軍は何をしていたのか。実情と背景を、現地で探りました。(ボロジャンカ=国末憲人竹花徹朗

 一見するとビルの解体現場だが、生きた住民が巻き込まれたと思うと、息をのむ。キーウ北西約50キロの町ボロジャンカで、ロシア軍の攻撃を受けたマンションが真っ二つに裂け、中央の3分の1ほどが完全に崩壊している。

 現場には消防隊や救急隊が集まり、クレーンを使ってがれきの撤去を続けていた。量が多すぎて、何日間もかかりそうな様相だ。

 ここの地下室に、数十人とも100人以上ともいわれる住民が生き埋めになったままだと、ウクライナのメディアは伝えている。

 ボロジャンカは、農地と湖に囲まれた人口1万人余の田舎町。住民らによると、侵攻から2日後にあたる2月26日、ロシア軍の地上部隊が町に入ってきた。当初はそれほど厳格でなく、この時期に町外に逃げた住民も多い。

記事の後半には現地の克明な動画があります。ロシア軍による爆撃を受け破壊された集合住宅では、地下室に避難した人たちがいたといいますが、救助には至っていません。

 数十世帯が入居する9階建て…

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