小1男児が転落死 事故相次いだ宮城のため池、ようやくフェンス設置

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武井風花、三井新、平川仁
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 入学直前の小学1年の男児(当時6)が5日に転落死した宮城県栗原市築館のため池で11日、道路沿いにフェンスを設置する工事が始まった。市内には2千ものため池があちこちにあって転落事故死が相次いでいたのに、抜本的な対策が取られないまま再び悲劇が起きた。

 市はこの日、市道沿いの農業用ため池で、道路側の約46メートルにわたって高さ約1・8メートルの金網のフェンスを設置する作業を始めた。転落時につかまるためのネットも取り付ける予定だ。

 このため池では5日夕、友人や兄計5人と釣りをしていた小1男児が転落。兄3人が飛び込んだが助けられず、近くで作業していたごみ収集の70代男性が駆けつけて救出。搬送先の病院で死亡が確認された。築館署によると、死因は溺死(できし)で、小1男児は手を洗おうと水辺に近づいたとの情報があるという。

 現場は築館小学校や市役所から南西約1・2キロで、住宅が点在する田園地帯。裏手には市の総合運動公園がある。ため池はすり鉢状で、土手に遮水シートが敷かれており、近くの女性は「中高生がよく釣り遊びに来ていた」と証言する。周囲の木製の杭は折れ、先月下旬には近所の人から「容易に入れるから危ない」と市に連絡があり、対策を協議する矢先だったという。

 県によると、市内には2169カ所にため池があり、県内全体(約5180カ所)の4割超を占める。河川の上流に位置する県内有数の農業地帯で、貯水がより重要なためだという。

 市によると、一昨年と昨年にもため池での死亡事故が1件ずつ発生。事故のあった場所には注意喚起の看板やネットを設置したものの、点検マニュアルの策定や定期的な見回りなど抜本的な対策はとらなかったという。

 担当者は「関係者以外は立ち入らず、子どもが釣りをするという前提もなかった」と明かす。

 今回の事故を受け、市は3日…

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