「死刑執行令状への署名」をされたフランスの伝統政党 退潮が如実に

有料記事フランス大統領選挙2022

パリ=疋田多揚 金成隆一 野島淳 聞き手・金成隆一 構成・坂本進
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 10日投開票されたフランス大統領選で、過去に政権を担ってきた中道の左右の2大政党が大惨敗を喫した。両党とも5年前に続く1回目投票での敗退で、とりわけ共和党中道右派)は新参の極右候補にすら及ばなかった。両党の終幕の可能性さえ示している。(パリ=疋田多揚、金成隆一、野島淳

 「私は二正面で戦わねばならなかった。一つは大統領と。もう一つは極右と」。共和党のバレリー・ペクレス氏(54)は10日夜、集まった支持者らの前で、用意した紙を力なく読み上げた。

 得票率はわずか4・78%。シラク、サルコジ両元大統領が輩出した伝統政党は大統領の座から15年間、遠ざかることになった。

記事の後半では、2人の専門家がフランス大統領選挙を読み解きます。二つの層に分かれたフランス社会。ウクライナ危機ではなく争点になったものとは…。決選投票に向けたポイントも解説します。

「古い政党の時代は終わってしまった」

 ペクレス氏はもともと穏健派…

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