財政危機のスリランカ「対外債務返せません」宣言 政情不安に拍車か

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ニューデリー=石原孝
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 財政危機に苦しむインド洋の島国スリランカの政府は12日、対外債務の大半の返済を停止すると発表した。事実上の債務不履行(デフォルト)に陥ったとの受け止めが広がった。今後、同国は債務の再編を目指すが、国民の痛みを伴う改革は避けられず、政情不安に拍車がかかる恐れがある。

 同国財務省は12日の声明で「新型コロナウイルスの流行やウクライナを巡る問題を含む最近の事象」を理由に、「対外債務の返済が不可能になった」と説明。すでに国際通貨基金(IMF)などと支援策について協議しており、返済停止は経済再建計画が整うまでの「一時的な手段だ」と強調した。

 スリランカ中央銀行の2020年の年次報告書によると、対外債務の総額は約6兆スリランカルピー(約2兆3400億円)に上り、日本と中国からの債務がそれぞれ約1割に上るという。

 スリランカは近年、中国など…

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