トヨタ自動車が初めて売り出す量産EV(電気自動車)は、国内では定額制(サブスクリプション)でのスタートとなる。EVはまだ価格が高く、負担感を抑えるための仕組みだ。期限が来れば車がメーカーに戻るため、EVの電池に含まれる希少金属を回収できるなどの利点もある。車の新しい売り方は、若者や高齢者らの新たな需要を掘り起こせるのか。
トヨタが発表したEV「bZ4X」は、リースの一種であるサブスクサービス「KINTO」で提供する。EVの普及にサブスクを使うのにはわけがある。
車載電池はEVの心臓部だが、希少金属を使うためコストがかさむ。bZ4Xの価格は600万円からで、ガソリン車の大型SUV「ランドクルーザー」(510万円から)よりも高い。「EVで収益化を図っていくのは難しい」(大手幹部)とされ、価格を抑えなければならない量販車ほど、電池のコスト高が重い課題としてのしかかる。
サブスクでは、契約期間が終わった後の市場価格をあらかじめ想定し、車両価格から差し引く。そこに諸経費を加えた額を契約期間の月数で割り、毎月定額の料金を支払う仕組みだ。
利用者にとっては、買い切る…
【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら