「経験を将来に、教訓を引き継ぐ」 熊本地震から6年、県庁で追悼式

大貫聡子
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 観測史上初めて2度の震度7を観測した熊本地震の発生から14日で6年を迎えた。熊本県庁では午前10時から追悼式があり、遺族24人が参列し、故人の在りし日の姿に思いをはせ、黙禱(もくとう)を捧げた。

 熊本地震では2016年4月14日午後9時26分の前震と16日午前1時25分の本震で、それぞれ最大震度7を観測した。余震が相次いだため車中泊する被災者も多く、避難生活での体調悪化などによる災害関連死を含め熊本、大分両県で276人が犠牲になった。

 多数の家屋が被災し、17年5月には最大で約4万8千人が仮設住宅で暮らした。22年3月現在、益城町と西原村の仮設住宅には37世帯、95人が暮らす。

 蒲島郁夫知事は式辞で、6年を迎えても「発災直後の深く傷ついた熊本の姿が忘れられない」としたうえで、「熊本地震の経験を将来に語り継ぎ、教訓を引き継いでいく」と述べた。

 新型コロナ感染防止のため、追悼式は3年連続で参加者の規模を縮小した。(大貫聡子)

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 熊本地震 2016年4月14日午後9時26分にM6・5の前震、16日午前1時25分にM7・3の本震が発生。熊本県中部を走る布田川・日奈久(ひなぐ)両断層帯を震源に、観測史上初めて2度の震度7を記録した。死者は熊本、大分両県で276人(今年3月11日時点)に上り、震災後に亡くなった災害関連死が8割を占める。全半壊または一部損壊した住宅は約20万棟で、熊本県南阿蘇村では全長約200メートルの阿蘇大橋が崩落した。

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