第80回プーチン氏と握手したボルソナーロ大統領 ブラジルの思惑とは?

有料記事ウクライナ情勢

サンパウロ=軽部理人
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 ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、国連総会の緊急特別会合では、3月2日にロシアを非難する決議案、同月24日には「ロシアの敵対行為の結果」と明記した決議案が採択されました。ロシアを含むBRICS(新興5カ国)では、米国との関係が緊張する中国、ロシアと歴史的に関係の深いインドと南アフリカが棄権する中で、唯一賛成票を投じたのが、南米の大国ブラジルです。その一方で、国連人権理事会の理事国を務めるロシアの資格停止を求めた4月7日の国連総会では、棄権票を投じました。ブラジルの思惑はどこにあるのか、ブラジル外交に詳しい上智大外国語学部の子安昭子教授に聞きました。

米国務長官、「ロシアに行かないでほしい」と要請

 ――ブラジルのボルソナーロ大統領は2月中旬、ロシアを訪れてプーチン大統領との首脳会談に臨みました。両者が並んで写っている写真は世界中に配信され、物議を醸しました。狙いは何だったのでしょうか。

 考慮しなければいけないのは、報道によると、ボルソナーロ氏が昨年11月にロシア側から招待されていたということです。ウクライナ問題が起こってから、突然訪問を決断したわけではない。事態は既にきな臭かったけれど、訪問時点ではロシアはウクライナに侵攻していませんでした。果たして、米国のブリンケン国務長官までもが「ロシアに行かないでほしい」と要請していた中でボルソナーロ氏が強行したのはなぜか。

南米の大国ブラジルは、10月に大統領選挙を迎えます。記事後半では、ウクライナ問題がどのように大統領選で争点になるのか、ロシアを非難する国連決議案にBRICSとしては唯一賛成票を投じた理由、などを語って頂きました

 一つ言えるのは、肥料の問題…

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    三牧聖子
    (同志社大学大学院准教授=米国政治外交)
    2022年4月22日14時53分 投稿
    【視点】

    ロシアによる非人道的行為を前に、どう人道を守り抜くか。ブラジルの模索はその方法が1つではないこと、国家の歴史や特徴、地理的な位置に応じて、さまざまな人道への貢献の方法があることを教えてくれる。素晴らしいインタビュー記事だ。 ブラジルは

連載ウクライナ危機の深層(全180回)

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