国交省統計不正、データ「復元」会議2カ月半開かれず 月1のはずが
高木真也
国土交通省の統計書き換え問題で、データの復元を検討する会議が1月下旬の初会合以降、2カ月半開かれていない。15日に開かれることになった第2回会合も、原則公開のはずが非公開になる。別の調査の大幅な遅れも発覚したばかりで、国交省の情報公開への後ろ向きな姿勢や統計調査のずさんさが改めて浮き彫りになっている。
検討会議は、基幹統計「建設工事受注動態統計」が国交省の指示で書き換えられていた問題の発覚を受けて、同省が設置した。統計学やデータサイエンスの専門家らが委員を務める。データの復元は、統計不正のGDP(国内総生産)への影響を算定する前提にもなる。岸田文雄首相は1月の衆院予算委員会で再算定について「検討会議の答えをしっかり待った上で、考えていかなければならない」と答弁していた。
1月25日の初会合で示された資料では、2月と3月に1回ずつ、検討状況の中間報告や方向性の議論をする会合を開く予定だった。だが、データが残っている2016年度以降の資料約55万点の精査や、データベースをつくる作業に時間がかかり、開催できなかったという。
また、3月をめどに政府の統…