貧打の阪神、2番佐藤輝も不発 5球団との対戦一巡で見えてきた誤算

阪神タイガース

大坂尚子
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 (14日、プロ野球 中日ドラゴンズ4―1阪神タイガース)

 これが昨季、12球団最多の77勝を挙げたチームの姿だろうか。1勝15敗1分け。勝率はまた下がって6分3厘まで落ちた。

 打つ手がどれも当たらない。この日は打順を大幅に組み替え、開幕から4番だった佐藤輝明をプロ初の2番に据えたが、そこがブレーキになるのが皮肉だ。

 チーム初安打が出た直後の四回無死一塁では、スライダーを引っかけて二ゴロ併殺打に。六回2死一、三塁でも二ゴロに倒れた。

 矢野燿大監督は「打線が機能しないので、何かきっかけが欲しかった」と打線改造の意図を話したが、九回に犠飛で1点を返すのが精いっぱい。5試合連続で1得点以下。適時打は52イニング連続で出ていない。

 セ・リーグ5球団との対戦が一巡した。開幕ダッシュに成功した昨季の同時期と比べ、何が違うのか。

 昨季は6カード(17試合)を終え、13勝4敗で首位。75得点、35失点だった。今季は40得点、80失点。昨季とは正反対の数字だ。

 実は、中核3人の打撃成績は今季のほうがいい。

 佐藤輝は打率2割7分5厘で、昨年同時期と比べても4分近く上げている。打点もほぼ同じ。三振は26個から14個と大幅に減った。大山も今季の方が良く、打率2割5分8厘(昨季は2割3分1厘)。例年、出足は低調な近本も打率2割9分4厘(昨季1割8分3厘)と、今季は好スタートを切っている。

 それでも打線がつながらない。大きな理由の一つは得点源だった外国人の不在だ。昨季、春先の打線を引っ張ったサンズは終盤の不調により退団。主に3番を任されたマルテは調子が上がらぬまま、右足を痛めて3日に登録を抹消された。

 現在、1軍にいるロハスも打率2割台前半だ。現状を考えれば、外国人補強に関して球団の見立てが甘かったのは明らかだろう。今の打線は、相手に怖いと思わせる迫力を欠いている。

 さらに、昨季の快進撃を支えた「足」が使えていない。チームで6盗塁(昨季は16盗塁)。井上一樹ヘッドコーチは「なかなか出塁ができないのと、(チーム成績が悪く)余裕がない。そこは打撃も一緒」と、思いきってプレーできない選手の心情をおもんばかる。

 明るい材料も少ない。新型コロナ陽性で出遅れたエース青柳晃洋が15日の巨人戦で復帰するとはいえ、先発陣はコロナ感染の藤浪晋太郎、伊藤将司を欠く。投手陣は持ち直しつつあるが、やり繰りは厳しい。

 試合後の矢野監督の言葉も代わり映えしない。「みんな何とかやろうとしているので、何とか結果に結びつけられるようにしたい」

 どんなに負け続けても、試合は待ってくれない。15日からは10・5ゲーム差をつけられた首位巨人と、甲子園で戦わなければならない。(大坂尚子)