覚えのない荷物、続々 受け取った女性らの「捜査」で浮かんだ容疑者

有料記事

角詠之 田中紳顕
[PR]

 頼んだことのない商品がある日突然、自宅に送られてきた。同じ現象は、別の家でも。誰が、何のために――。

 2020年12月19日、東京都北区の女性(59)宅に段ボールが届いた。中を開けるとみそ汁セット。コロナ禍で通販はよく利用していたが、いつもはクレジットカードなどで事前決済していた。段ボールには振込用紙も入っており、自身が注文したものではないことはすぐにわかった。

 翌日、今度は身に覚えのない化粧品が届いた。それからも投資銀行の資料、サプリメント、財布が立て続けに送られてきた。その数は半年間で60件ほどにのぼる。

 年が明けた1月4日、荒川区の女性(60)宅にも異変が起きた。

ある「点」でつながった女性たちが、自ら送り主を探し始めました。彼女たちの「捜査」が功を奏し、やがてある容疑者が逮捕されます。語られたその動機とは……。

 この女性自らを差出人とする年賀状が12枚届いた。「令和3年」のはずなのに、表面には「平成20年」の印字。家族のいたずらかと笑って済ませたが、4日後にまた同じような年賀状が10枚届いた。

 その後は心当たりのない商品が送られてくるようになった。サプリメント、通信教育の資料、風水の置物、みかん9箱、サイクロン掃除機……。いずれも代引きなどを求められた。

 受け取るたびに発送元の業者…

この記事は有料記事です。残り1377文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません