「世界でここだけの花」を見に行ってみた 聞こえた「勝紅草」の悲鳴

有料会員記事

柳沼広幸
[PR]

 「世界にここだけの花」があると聞き、見てみたいと思った。

 足尾山地の南西部、群馬県桐生市みどり市にまたがる鳴神(なるかみ)山(980メートル)とその周辺にだけ自生するカッコソウ。サクラソウ科の多年草で、濃いピンク色の花を咲かせる。ここだけの固有種だという。

 今月中旬、山に向かった。カッコソウの保全活動や登山道の整備をしている「雷神(なるかみ)山を愛する会」の大塚信男副会長と、「こつなぎ登山口」から登る。杉の人工林の中を進む。汗だくになり、沢の冷たい水で一息入れた。約1時間。息があがったころ、標高約800メートルにあるカッコソウの移植地に着いた。

 シカに食べられないように、柵とネットで囲われている。木漏れ日が当たる斜面にカッコソウの葉が伸びている。花芽が膨らんでいるが、開花にはまだ早かった。「一つ二つは咲いているかと思ったが……」。大塚さんも残念そうだ。出直してこよう。

 山里にも移植地がある。桐生市川内町2丁目の「桐生自然観察の森」。標高約230メートルで春が早く訪れ、カッコソウは3月末から咲き始めた。葉の間から花の茎が伸び、濃いピンク色に輝いている。

 花の色から「勝紅草」と書く…

この記事は有料会員記事です。残り583文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【7/11〆切】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら