1360万円のバイオリン 盗難から3カ月あまり、パリの路上で発見

パリ=青田秀樹
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 パリのオーケストラ奏者が使っていた19世紀末のバイオリンが、盗難から3カ月あまりを経て路上に放置された状態で見つかった。フランスメディアが15日までに相次いで報じた。10万ユーロ(1360万円)とされる高額品ゆえ、逆に現金化できなかったのではないかとの見方が出ている。

 盗まれたのはシャンゼリゼ管弦楽団のエンリコ・テデ氏のバイオリン。昨年11月末、欧州ツアーを終えてパリに戻る列車内で姿を消した。3月になって発見されたとの連絡を受けたという。楽器は無事だった。

 見つかったのは、「のみの市」で知られるパリ市北部クリニャンクールの路上。通りかかった人が、ゴミ箱の横に放置されているのに気づいた。持ち帰ってケースを開けると、イタリアの著名楽器製作者ジュリオ・デガーニ氏の名が刻まれた楽器と一緒にパスポートが入っており、持ち主が分かったという。

 仏紙パリジャンは、楽器の盗難が増えているとしたうえで、専門家の言葉を引きながら、貴重で高額な楽器を売却して現金化するのは、ほぼ不可能だと伝えた。足がつきやすいためだ。(パリ=青田秀樹)