戦前の「龍神様」復活へ 絵図制作とほこら建立 神戸・須磨の神社

森直由
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 【兵庫】多くの受験生らが参拝に訪れる綱敷(つなしき)天満宮(神戸市須磨区)で、手水舎(てみずしゃ)の天井に2頭の「龍神絵図」を描く作業が進んでいる。年末までには、戦前まで境内にあった「龍神様」をまつるほこらを復活させる予定だ。

 久野木(くのぎ)啓太宮司(56)によると、学問の神様・菅原道真をまつる綱敷天満宮は979年に創建。道真が九州・太宰府へ船で向かう途中で高波に遭い神戸・須磨に上陸した際、地元の漁師らが道真をもてなしたことにちなんで建てられたとされる。

 戦前までは境内に大きな池があり、池の真ん中の島に龍神をまつるほこらがあった。池には多くのカメがいたという。理由は不明というが、戦後まもなく池は埋め立てられ、いまは駐車場になっている。

 天満宮では今春から、約70年ぶりに老朽化が進んだ本殿や拝殿の屋根などの改修をしている。それに合わせて、「再び龍神様をお迎えしたい」とほこらを復活させることを決めた。

 文化財修復などが専門の桃山学院大学客員教授の山内章さん(63)=奈良市=が、3月上旬から手水舎の天井に墨で「阿吽(あうん)の龍神」を描いている。江戸時代浮世絵師・葛飾北斎の作品をモデルにして、これから黄色や朱色、青色などのアクリル絵の具で塗り、5月中旬に完成する見通しだ。山内さんは「色鮮やかで生き生きとした北斎の作品に近づけたい」と意気込む。

 ほこらは手水舎の近くに建立する計画だ。久野木宮司は「絵図を見ることで、参拝者の方々に明るく元気な気持ちになって頂けたら。龍神様にちなんだお守りなども検討したい」と話している。(森直由)

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