第5回ドルが円に切り替わった日 紙幣に触れた銀行員の違和感「これは…」

有料会員記事沖縄・本土復帰50年

真野啓太
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 日焼けしたおばあさんの手に、聖徳太子の肖像が描かれたまっさらな1万円札が握られている。朝日新聞のカメラマンが1972年5月15日、那覇市琉球銀行松尾支店で撮影した写真だ。琉球銀行に問い合わせたところ、笑顔で小銭を手渡している山入端(やまのは)幹子(みきこ)さん(75)=那覇市=に連絡をとることができた。沖縄が日本に復帰し、通貨がドルから円に切り替わった歴史的な1日を、どう過ごしたのか。

 山入端さんはその日、いつもより1時間早いバスに乗って出勤した。

 「朝から雨でした。雨がっぱをかぶって、傘をさして出勤したと思います」

 この日は通常の銀行業務はせず、お客さんが持ち込むドルを円に交換する業務に専念した。その準備で、行員たちは午前7時ごろに支店に集合した。

沖縄1972ー写真でたどる日本復帰50年ー

1972年5月15日、長い米国の統治を経て、沖縄が日本に復帰しました。激しい変化にもまれる人々の姿を朝日新聞のカメラが収めていました。半世紀がたった今、あなたはどこにいて、何を思うのでしょう。

 山入端さんが勤める松尾支店…

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